金属対金属の摺動面を持つ人工股関節の合併症調査

自主臨床研修 − 研究課題 −

実施期間 2017年8月31日
研究機関 大阪大学、京都大学、金沢大学、東京大学、札幌医科大学、三重大学、はちや整形外科病院、広島大学、関西医科大学
主任研究者 菅野伸彦
研究目的 金属対金属の摺動面(MOM)を持つ人工股関節全置換術後の合併症のひとつであるAdverse reactions to metal debris (ARMD)の日本における現状を把握し、機種別の合併症頻度や病態の究明を目的とする。独立行政法人医薬品医療機器総合機構からの資料よりMOM人工股関節の各機種使用症例数1位から5位までの施設、および100症例以上の手術実績のある施設を対象にアンケート調査を実施する。アンケートには使用機種、ARMDの症例経験とその対策、手術所見、術後経過、金属イオン濃度のスクリーニングの有無についての設問を作成し、アンケートを対象施設に郵送する。設問内の各項目に対して症例数のみを回答し、同封の回答用紙に回答後、集計する。得られた結果は、日本人工関節学会において発表することにより情報公開を行うこととする。
対象と方法 独立行政法人医薬品医療機器総合機構からの資料よりMOM人工股関節の各機種使用症例数1位から5位までの施設、および100症例以上の手術実績のある施設を対象に対象施設数は54である。
アンケート用紙は、使用機種、ARMDの症例経験とその対策、手術所見、術後経過、金属イオン濃度のスクリーニングの有無についての設問を作成し、アンケートを対象施設に郵送する。解析データについては、匿名化する。
意義 MOM人工股関節特有の合併症であるARMDの疫学データは、今後に人工股関節手術における摺動部の選択に重要で、合併症の早期診断法の確立や適切な治療法の確立に寄与する。
本研究成果は厚生労働省やPMDAでのMOM人工股関節の規制の再検討の参考となり、更にMOM人工股関節に関する安全情報の発信などにも役立つ。
プライバシーの保護 研究対象者のデータは個人情報を厳重に管理(匿名化など)した上で保存する。
研究への参加を拒否する場合 ご自身のデータを研究に使ってほしくないとお考えの場合には、ご連絡ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学大学院医学系研究科運動器医工学治療学:
菅野伸彦(06-6879-3271)