股関節手術後の四次元動作解析システムの開発

2.CADデータによる人工股関節部分のモデルの精度向上

人工股関節部分のモデルの精度を向上させるために、設置した人工股関節を作成する際に用いたCADデータを利用した。図2に示したように、CT画像から作成したモデルでは、カップとステムの境界ははっきりしないが、人工股関節の全体としての位置は把握することができる。そこで、CT画像から作成した人工股関節モデルの位置に、CADデータを埋め込むことで患者の三次元骨格モデルをより精密に作成することが可能となった (図3)。 CADデータを埋め込む方法としては、図4に示すようにCADデータ上にランダムに点を考え、この点群とCT画像から作成したモデル上の各点との距離が最小となるようにCADデータの移動・回転を繰り返すICP (Iterative Closest Point) アルゴリズム[1] を用いた。

2.CADデータによる人工股関節部分のモデルの精度向上
2.CADデータによる人工股関節部分のモデルの精度向上